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甲斐 倫明
保健物理, 18(1), p.3 - 10, 1983/00
現在、放射性物質の体内被曝線量評価に用いている代謝データは欧米における標準人の値である。海産物などのヨウ素含有量の多い食品を摂取する習慣のある日本人のヨウ素代謝は欧米人とは異なる。長半減期核種であるIによる被曝評価に際して重要となる日本人の甲状腺における放射性ヨウ素の生物学的半減期について考察した。日本人と欧米人のヨウ素代謝の相違は、安定ヨウ素摂取量の違いによって甲状腺に移行し有機化したヨウ素がホルモンの生成に関与せずに、無機ヨウ素の形で血中に放出されるかどうかにある。これを5コンパートメントモデルによって模擬し、生物学的半減期について分析した。本研究の試算で得られた日本人および欧米人の生物学的半減期は、それぞれ39日、130日であり、実測値として知られているデータとよく一致する。本研究の結果は日本人の標準人(Reference Man)の値を考える上に有用な情報を提供するものである。